散香

2008年9月 1日 (月)

いつも通る道の違うところ

押井監督から快諾をいただいた感動にひたる間もなく、現実に引き戻された社員A。

さて、社内をどうするか?

組織内自由人とはいえ、一応、10年以上の社会人経験はありますので、組織人として、会社の中で企画をオーソライズしてもらうために何をすればいいのかはわかっています。

しかし、ステージボスからラスボスクリアまでの長く険しい道のりを考えただけで、目の前がクラクラします。

「1人5,000円で5,000口」といっても、それは机上の話。

ざっと考えただけでも、

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2008年8月28日 (木)

押井監督に直訴する機会がやって来た

トークショーが終わり、押井守監督の控室へ向かいます。
監督の控室は、試写会会場の図書館から少し離れた別棟の教室。

雨の中、Uさんと一緒に模擬店に集まる人波をかき分け進みます。
スケジュールの都合で、あと30分ほどで出発してしまうと伺っていたので、かなり焦っていました。

初めて押井監督にお会いする緊張感と少ない残り時間を気にしながら、控室のドアを開けると、そこはかなり大きな教室でした。
我々は、その教室の後ろから中に入るような感じです。

前方の黒板に近いところに石井プロデューサーとプロダクションI.G スタッフの方々の姿が見えます。
そして、黒板のすぐ右脇にある折り畳み式の机に押井監督がこちらに向かって座っていました。

「ついにこの時が来た!」

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2008年8月27日 (水)

行動へ

『散香』1/1実現に向けて、押井守監督へ直接アピールする機会は意外にも早くやって来ました。

5/31横浜国立大学で行なわれた世界初披露となる『スカイ・クロラ』試写会。
この日、押井監督のトークショーが行なわれると伺い、Uさん(今回の『スカイ・クロラ』関連でお世話になっています)のお引き合わせでご挨拶を兼ねて訪問することになりました。

080531_10380001
(雨に濡れる横浜国立大学 校門前)

当日は、あいにくの雨。
学園祭で人があふれるキャンパスの敷地を抜けて、会場となる図書館へ向かいます。

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2008年8月25日 (月)

妄想から行動へ 2

石井プロデューサーを含めた打ち合わせで、1/1『散香』実現の難しさを伺ったのは、以前書いた通りです。

実は、その時に、

「1/1だといくらかかるのでしょうか?」

と質問をこちらから投げかけたところ、石井さんから、

石原慎太郎さんの映画で『隼』を実物大で作ったところ、2機で5,000万円かかったと聞いてます。1機だと2~3,000万円くらいではないでしょうか。」

というご回答をいただきました。

ちなみに『隼』とは、海軍の零戦と並んで太平洋戦争で活躍をした旧日本陸軍の一式戦闘機のこと。
この映画では、実物の設計図を使って外観復元をしたといいます。

「2~3,000万円ですか…」

と会議室が重い空気に包まれ、この話も終わりかと思っていたところ、

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2008年8月19日 (火)

妄想から行動へ

「押井守監督が、1/1『散香』復元に非常に積極的である」ということを伺いました。

そして、その事実を話していただいた石井プロデューサーも、復元に対して前向きでした。

費用的なものは、とりあえず置いておいて(脇に置くには大き過ぎる問題ですが)、『スカイ・クロラ』にかかわる2人のキーマンが、揃って1/1『散香』実現に前向きということは、自分の脳内妄想に留まらない可能性があるということです。(かなり楽観的です)

本当に実現するかはわかりませんが、関係者を集めて「どうすればやれるか?」という検討会議くらいまでは持って行くことは出来るかも知れません。

ただ、制作委員会にも入っていないニフティの担当者が一人で盛り上がっても、何も動きません。

では、どうするか?

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2008年8月18日 (月)

実現のイメージ

頭ではなく、体感で理解するタイプの社員A。 

 「1/1で復元したら、どんなイメージになるのか?」

と、太平洋戦争中の名機 零式艦上戦闘機(零戦)を見に行って来ました。 

プッシャー・タイプの『散香』とトラクター・タイプの零戦と外見の違いは大きいですが、設定資料を見る限り、これとほぼ同じ大きさのはずです。

Dsc_8336m

 間近で見ると、かなりの迫力。

 「『散香』を1/1で見るとこれくらいの大きさか」

 とひとりで脳内でイメージを合成していました。

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2008年8月14日 (木)

思考はめぐる

  では、1/1『散香』への思いはこれで消えたかといえば、全く逆で、次は、

  「どうすればやれるか?」

  に思考のフィールドは移ります。

  ハードルが高くなるほど、ムキになるのが性分ですから仕方がありません。
  しかも、今回のテーマは「世界の押井も見たことがないものを作る」という壮大なもの。
熱くならない方が変です。

  ただ、個人では絶対に無理なことですし、制作委員会が1/2でやることを決めた経緯を見 ても、越えねばならない課題はいくつもあり、どれも簡単にはクリア出来ないものばかりです。

  幸いアイディアは、いろいろ出て来るのですが、考えているうちに、

  「もしかしたら、1/1『散香』実現に熱くなっているのは自分だけではないか?」

  という思いが横切ります。

  「いい年した大人が」

  と言われても仕方がないことです。

  こういう話を切り出した時、果たして、どれくらいの人が共感してくれるものなのでしょうか?

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2008年8月13日 (水)

妄想は続く

  制作委員会で1/2『散香』を作ることが決まったとの知らせを受け、メカ好きの私としては、久々に高揚した気分になりました。

  しかし、どこか物足りない感じが残るのです。
  たぶん普通なら、その完成を心待ちにしていたことでしょう。

 でも、押井監督も自分と同じように1/1に熱い思いを持っていたことを知ってしまうと、不完全燃焼というのでしょうか、何かやり残したようなものを感じます。

  「妄想を具現化する」押井監督。
 『スカイ・クロラ』は、アニメーションという形で我々に示された妄想世界です。
  映像や音響、細部までこだわって作り込まれた作品は、私には、まるで作品の中の世界を実際に見て作り上げられたかのようでした。

  その押井監督を以てしても、ご自身の描いた『スカイ・クロラ』の世界にある物を現実世界の存在として、手に触れたり、知覚することは出来ません。

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2008年8月12日 (火)

1/1『散香』について聞いてみた(2)

冷静に考えると、自分が当事者でも難しいと思います。
まず、『スカイ・クロラ』は、アニメーションですし、既に制作も終わっています。
実写映画のセットとして使用した後に、プロモーション用として流用するなら、1/1を作るとしても合理的な意味があります。
(最近の邦画でいえば、 『俺は、君のためにこそ死ににいくの』で使われた実物大で2機復元された陸軍一式戦闘機『隼』しょうか。)

しかし、プロモーションのためだけに作るとなると話は違ってきます。

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2008年8月11日 (月)

1/1『散香』について聞いてみた(1)

「このスタッフの方々なら、1/1『散香』の持つ価値について共感してもらえるかも知れない」

との勝手な思い込みは、その後、違ったところで顔を出します。

『スカイ・クロラ』特設サイトの企画案を出すにあたり、石井プロデューサーから、

「ニフティさんらしい企画をお願いしますね。」

との言葉をいただいていました。

その結果は、先にお話した通り、ロストック社の企業サイトや特集企画につながっていくのですが、その時に、

「幻の戦闘機『震電』復元の値段は?」

みたいな企画も入れていました。
外観が似ている旧日本海軍の局地戦闘機『震電』の復元費用を調べることで、1/1『散香』復元の入り口に立つくらいのことは出来るのではと思ったからです。

思ったより、よい反応。
これは期待できそうです。
1/1『散香』の話を切り出すのは、ここぞとばかりに、石井プロデューサーに質問してみました。

「映画のプロモーションで、『散香』を実物大で作る予定はあるのでしょうか?
作品の世界観をより強く伝えるためにも、いいと思うのですが。」

すると、

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2008年8月 8日 (金)

設定へのこだわり

「『散香』は、ちゃんと飛ぶように監修してもらっているんですよ。
だから、実機と同じサイズで作って、エンジンを付けたら飛ぶはずです。」

こんな話を製作委員会の方から伺ったのが、今年の春だったでしょうか。
『スカイ・クロラ』は、細かいところまでこだわって映像を作っているという会話の中で出てきた話です。

アニメーションの世界なのに、現実に飛ぶかどうかまで考えてデザインするとは、どれほどのこだわりなのでしょう。
プロフェッショナルの集団は、ただ者ではありません。

「実際に飛ぶ機体を作ろうとしたら、いくらくらいかかるものなんでしょうか?」

と、ふと思った疑問を口にしたところ、

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2008年8月 7日 (木)

「散香」を1/1で見たい!

 この作品に接してから、「人が乗れる大きさで『散香』を復元出来ないものか?」と、この機体のモデルになった旧日本海軍の局地戦闘機『震電』のスペック表を見ながら妄想していた私 社員A。

 「幻の戦闘機とはいえ、『震電』の設計図が残っていたら、それをベースに作れるのではないか?」

 調べてみると、機体を作った九州飛行機は、今は無くなっていて、その事業を引き継いだ企業にも資料は残っていないという。
 唯一現存する機体は、アメリカ国立航空宇宙博物館の倉庫にあり、公開されていないらしい。

 普通なら、ここで終わっていたはずである。
 しかし。

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2008年8月 4日 (月)

復元「散香」

ここは、東京・汐留にある日本テレビ本社前。
7/19から8/31まで同局主催イベント『汐留ジャンボリー』が行われています。

マイスタ広場には、去る7/3のジャパンプレミアで、押井監督といっしょに登場した1/2で復元された「散香」が展示してあります。

Dsc_8299m_2
(斜め正面方向から見た1/2「散香」)

Dsc_8300m
(横から見たところ)

間近で見ると、さすが『スカイ・クロラ』のメカニックデザイナーの竹内敦志さんが徹底監修されただけあって、かなり細かいところまで精密に出来ています。

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